VMWare PlayerのBrowser-Applianceイメージから、完全なUbuntu Linuxへ

できました。画面もSVGAで表示しています。

Browser-Applianceの構成

VMWare Playerと同じページにある、Browser-Applianceイメージは、ext3の/の10Gのvmdkイメージ上に、ubuntu hoary(5.04)のミニマルなシステムにvmware-tools付きで入っているものである(unintuのリリースナンバーはリリース年月)。vmware-toolsがはいっているのでSVGAで表示される。

起動すると、gdmの設定からユーザーvmwareで自動ログインする。ちなみにvmwareユーザーのパスワードは"vmware"である。rootはパスワードなし。sudo可能になっている。

カスタムカーネルになっていたり、完全なubuntuではないようだ。入っているアプリケーションはfirefox、gaim、bittorrentのみ。使用容量は600MBくらい。

最小手順でのまとめ

  • root consoleを開く(pass:vmware)
  • nano /etc/X11/xorg.confでキーボードレイアウトをjp106/jpにする
  • nano /etc/apt/sources.listで
    • breezy&dapperを設定、universe追加
  • apt-get update; apt-get dist-upgrade
  • apt-get install ssh emacs21 mule-ucs lv aptitude anthy-el uim-anthy uim-gtk2.0 linux-image-686 ttf-sazamani-gothic ttf-sazanami-mincho xfonts-mona ubuntu-base ubuntu-desktop
  • 停止(リブートではなくVMWareを終わらせる)
  • 起動
  • 各種設定(LANG, .emacs.el, uim-toolbar-gtkなど)
  • アカウント追加(グループに追加も忘れずに)

breezyにアップデート

以下、vmware-toolsを保持したまま、完全なubuntuにしてしまう手順である。

apt-get updateすると、hoaryのままではエラーが出てしまうので、いきなりbreezy(5.10)にアップデートする。

  • sudoし、/etc/apt/sources.listのhoaryの部分をすべてbreezyに書き換える。
  • apt-get update
  • apt-get upgrade
  • apt-get dist-upgrade

etcファイルはすべて上書きする。特に問題はなかった。

ユーティリティ追加

作業しにくいので、まずユーティリティを追加しておく

日本語機能追加

例によってgnomeで日本語を使えるように、さざなみフォントとanthyuimなどを入れる。

  • Xのキーレイアウト
    • /etc/X11/xorg.confのキーマップ、キーレイアウトをpc104,usからjp106,jpに書き換える
  • ターミナルのキーレイアウト
    • install-keymap /usr/share/keymaps/i386/qwerty/jp106.kmap.gz
  • 日本語ロケールの追加: /etc/locale.genの編集
    • ja_JP.UTF-8、ja_JP.EUC-JPの追加
    • 編集後locale-gen実行

(自動ログインの解除)

/etc/gdm/gdm.confの編集。
AutomaticLoginとTimedLogin関係をコメントアウト
# apt-get dist-upgradeのときgdm.confをIで上書きしていれば不要

再起動

  • shutdown -r now

gdmが出ていて、Languageに日本語があれば成功。とりあえずそのままでユーザー/パス=vmware/vmwareでログインする。

アカウントを作り、Language/Session=ja_JP.UTF-8/Gnomeでログインすると、言語が出ないだのアプレットがないなどのエラーが出る。

dapper(6.04)にアップグレード

以下はこの対処のため、さらに次期バージョン候補であるdapperにアップグレードする。

  • /etc/apt/sources.listでbreezyの行をすべてコピーし、コピーしたほうをdapperにする
    • breezyとdapperを並存して使う
  • apt-get update
  • apt-get upgrade
  • apt-get dist-upgrade

これでアプレットgnomeの日本語メニューがでるようになるはず。
インプットメソッドを使うには、

  • メニューから「System」-「管理」-「セッション」でSessionsダイアログをだし、
  • 「Startup Programs」タブで「Add」ボタンで「Startup Command」に「uim-toolbar-gtk」と書き、「OK」、Order/Commandで50/uim-toolbar-gtkがはいるので、「Close」。
  • 一旦ログアウトして、再びログインすればShift+SpaceでIM切り替えが可能になる。

カーネル切り替え

デフォルトのカーネルサウンドドライバが入っておらず、音を鳴らせない。
そのため、ubuntulinux-image-686を追加する。再起動。

  • apt-get install linux-image-686
  • shutdown -r now

再起動前に、/boot/grub/menu.lstにカーネルの追加があることを確認する。

最初に再起動したときnet接続に失敗するかもしれない。その場合は、modprobeしたり、再起動すればalsaやnet(pcnet32&mii)は自動認識するはず。

ubuntu

アプリケーションが少ないので、ubuntuの基本構成にする。パッケージubuntu-baseとubuntu-desktopを入れる。apt-get clean後の使用容量は2G少しくらい(vmdkイメージは3G越え)になる。

KDEならkubuntu-desktop、xfceならxubuntu-desktopでもいい。