なんで小泉派VS反小泉派になるのだろう
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まずいえるのは、政治のことだから多様な視点、多様な立場が絡むんで難しいということですね。この文章を見ると、ターゲットが郵政というか特定郵便局なのは、結局小泉さんたちにとってのリスクの低さからで優先してるからってことですね。ここは比較的電子化も進んでいるから確かにやりやすいと思います。
それでも、大蔵官僚−予算−天下りっていう構造のほうを先にやるべきだと思いますよ。そもそも内的赤字の原因は官僚が高価すぎだからで、そうなるのは官僚の権力の強さがバランスを崩しているからです。これが問題の大本だと思ってます。
これを打破するには、まずは国会の力を正常化すべきです。そういう視点からすると、いまの行政主導のやり方は正直いただけません。今回の騒動で、議会としての力が弱くなってるのは明らかです。これは三権分立にかかわる構造的問題と思うのです。
行政はそもそも運営をスムーズにやるための機関であって、改革のようなことは議会中心に起こるべきです。そのための機関なのですから。現実問題として議会はその人数の多さと力均衡とでなかなか意思決定が進まなくなり、そこに頂点は一つの行政が動きやすくなるのは仕方が無いですが、その特徴を使って議会へ向けて権力バランスをきり崩すのは問題あると思います。
とはいえ、いざ選挙となるとどうすればいいか迷うところです。解散時、小泉さんが「郵政解散」そして、小泉首相派=郵政解体派=改革派と拡大解釈するよう先手をうちました。そこに少しでも異論を唱えると、たちまち停滞派のように扱うことで、小泉かそうでないか、というのは、やったほうは意図的だろうけど、危険な議題設定だと思うのです。賛成か反対かというのは簡単な構図で分かりやすいです。しかし、特定の政策だけを軸にして、全体をこの構図へ持ち込むこと自体に、自分は危惧を覚えます。
行政権力を適正なところまで下げるには、政権交代を頻繁に起こる状況にするのが一番でしょう。政権交代が頻繁であれば、職責の大半をそのポリシーにあわせて入れ替えることになります。日本はほとんど政権交代をしていないので、最近になってやっとシャドーキャビネットをやりはじめました。シャドーキャビネットは、本来は閣僚だけでなく、高級官僚、中級官僚といった意思決定にかかわるものが入れ替わるからこそ意味がでるものですし(意思決定があまり変わらないのであれば、こういうことやる理由がないですよね)。意思決定者の入れ替わりが頻繁なら、行政官が高価になったり天下り先との関係を強めたりというのも、いまよりはだいぶましになると思うのです。
しかし、民主党にはどうも一方的であるはずの「郵政解散」の軸にのっちゃってる人がいるし、そうなると安易に民主党にも入れにくくなる。民主党幹事長の岡田さんは乗らないようだけど、「なぜ」っていう簡単な説明ができていないと思います。頭の中にあったとしても、ぜんぜん見えてこないし。個別の政策が意味を持つのは、その後の話になると思うんですけどね(なにかやるにしても民主党の存在意義があることが前提ですが、民主党の場合、そこがまず疑問視されているのが一番大きな問題だと思うんですよ)。。。小泉さん一人が悩む状況にないという状況こそが、隙だらけな彼らを圧倒的優位しているんですけどね。
うだうだ書いてみたけど、結局のところどうすればよいかは決めかねてます。そもそも改革推進派だけど、行政権力の強化による改革には反対という人は、さてさてどうすればいいのでしょうかねぇ。
頭の中を整理してみる
- 行政改革は推進すべきではある
- いまの小泉手法は、今強い行政権力をさらに強くしての改革
- 三権分立を保って改革すべき
- バランスを正常化するには政権交代
- 与党は問題外でも、民主党も説明不足、つまり自身の役目を認識してないのではないか
- でもそれじゃあ結局投票先はない
小泉型行政改革が疑問視されるのは、すなわち議会権力を弱めた上で行政権力を強めることによる改革だから。これは結局、行政官の力はさらに集中させる。(郵政族議員は減っても)省庁の族議員や官僚の天下り構造は変わらないし、権力集中から縁故主義の行政構造は名前や姿を変え強くなると考える。
やるべきことは三権分立の正常化。そのための政権交代。自浄作用を持った上での改革。
...とここまでは意識的に持っているんですが、実際誰がやれるのかってところで落ちちゃうなあ。